【戯言】最終回「 変えなきゃ何も変わらない 」
もう遥か遠い記憶のことである
アタクシが深夜バイトで血で皿を洗いながら稼いだ金で
はじめてパソコンを購入し
はじめてネットの世界に触れた日のこと
覚えているだろうか
あの何とも云い難いリアルが歪曲した瞬間のことを
アタクシはすぐにネットの虜になった
バイトを辞めてひきこもり
パソコンの画面の前に噛り付き
アタクシは来る日も来る日もネットでしこたま
アソコをいじり弄んでいた
対象が誰というわけでもない
ただただ画面に移ろうその裸体と
恍惚と湿った表情にやられ
現実を忌避し、
リアルでさえそんなイメージがこびりつき
離れなかった
そんな不毛な日が約一週間は続いたろうか
ふとある時急に真面目な気性になり
これまでの生き方すべてに猛反省し
何だか忘れたがとても真面目なキーワードで
検索したのだった
するとこれも何だか忘れたがとても
気になるキーにぶつかり
そいで何気ない弾みでリンクに飛んでみた
それが彼(彼女)との最初の出逢いである
ハンドルネームを「ET」と名乗っていたことだけは
覚えている
ネット上にアップされていた
氏の作品とみられる絵画に惚れ込み
思わずラブメールを送ってしまった
すぐに丁寧な返事が返され
その後約3日ほどの短い間であったが
何度もメールを介し濃密なやりとりが成されたのである
その内容のことはプライバシーに関わるので
ここでは割愛させていただくが
兎に角魂と魂とのぶつかり合い
手が震えキーボードが汗に滲む程熱いものであった
そんな氏が忽然と姿を消したのは
いまだにもって謎である
アタクシがまた失礼をやらかしたのか
はたまた氏のほうに
進退引けぬ深刻な事情があったのかもしれない
メルアド、ネット上に掲載されていた
作品もurlごと全て身奇麗に削除されていたのだ
名も性別も所在地はおろか
実際に生きた人物だったのか、
あるいはアタクシが見たのが本当に氏が描いた作品だったのかさえ
今となっては手がかりひとつない
失恋したような痛手を負いながら
その後一週間程眠れない非日が続いた
何度か氏にまた巡り会えぬものかと
「ET」で検索したり、記憶の片隅に残る
英語の作品名などで検索したりしたが
結局一向に見つからず仕舞いであった
あれは夢か幻か
はたまた妄想の果てに辿り着いた
この世の果てだったのか
氏がこの世の者であって
まだリアルに現存していたとしたら
今一度氏に逢ってアタクシはこう云うにちがいない
「 実 感 し た い ん で す
触 ら せ て く だ さ い 」
さて 時は流れ 今まさに
あなたと対峙してるわけですが
ほんとうにいますか?
もし、いたらその時は逆にアタクシを‥
「 触 っ て く だ さ い !!!! 」
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